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弱った男性の精力は“スルメ”のコレステロールに頼れ

男を強くする食事革命②

■ぬるぬる物質を常食して精力を高めよう

 私は講演の度に、中高年の食卓に、とにかくぬるぬる物質を毎日並べるよう力説しています。それは私自身が、30年くらい前から色々なぬるぬる物質を食べて、それがいかに健康維持に役立っているか体験的に知っているからでもあります。

 ぬるぬるした成分の入った食材は数多くあります。とくに、古くから日本人が好んで食べてきた食材を挙げてみることにいたしましょう。

 例えば、里芋・長芋・山芋・オクラ・なめこ・モロヘイヤ、それに庶民の味の納豆も、ぬるぬる物質の仲間と考えて良いと思います。

 もうひとつ、忘れてはいけないのは、里芋や蓮芋の葉柄と呼ばれている、いわゆる茎の部分を芋茎(ずいき)と呼んでいますが、その中でも肥後ずいきといって熊本県の特産として有名な食材です。

 こうしたぬるぬる物質には、ムチンという成分が含まれていて、これがあのぬるぬるの正体なのです。ムチンは糖タンパク質の一種で、ぬめりのある性質を持っていて、粘膜や組織の細胞を保護し、体内の潤滑油としてスムーズに行えるように影の力としてはたらいています。

 また、免疫力のアップや、精力をつけるためにも少なからず影響力を発揮しているとも言われています。

 とにかく中高年の声を聞いたら、体に良いと言われる歴史に裏付けされた食品は、できるだけ摂取するようにした方が良いと思われます。何度も述べてきた通り、我々の先輩達はまだ化学や薬理学などの知識がない時代から、その物質の効果を体で会得してきたのです。

 そうした先人の知恵は、決して侮れないものがあります。その後何百年もかかって化学の力で解明されたものもありますが、未だに成分などが確かめられないままであっても、庶民の間で根強く信じられている健康食品などは、その有益なはたらきについては頭の片隅に置いておく必要があるかもしれません。

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志賀 貢

しが みつぐ

医学博士

北海道出身。医学博士。昭和大学医学 部大学院博士課程卒業後、臨床医とし て 年以上にわたって診療を行い、現在も現役医師として日々患者に接して いる。その傍ら、文筆活動においても『医者のないしょ話』『臨終の七不思議』『臨終医のないしょ話』『孤独は男の勲章だ』をはじめとする小説やエッセイを執筆。累計20万部のベストセラー『女を「その気」にさせる技術』や『知的 性生活』など、医師の立場から性を考 える書籍は常に話題を集めている。また、美空ひ ばり「美幌峠」「恋港」の 作詞も手掛け、北海道の屈斜路湖畔を臨む美幌峠には歌碑が建立されている。


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  • 2019.01.16